本文へ移動

ブログ

きぶなくんの市場のお魚雑学ブログ(魚以外もあるよ!)

カサゴの話

2021-09-30
『うっかり』していませんか?
カサゴといえば国内では通年水揚げされている、とても美味しい魚です。釣りの対象としても人気が高い魚ですね。
市場でも不定期ではありますが入荷され、店頭にも並ぶことがあります。しかし、カサゴのトロ箱(海産物を入れる発泡スチロールの容器)に混ざってたまに、カサゴの別種が混ざっていることがあります。
その名も…
 
「ウッカリカサゴ」
 
…まるで「いきなり〇テーキ」のようなニュアンスですが、冗談ではありません笑
本当にウッカリカサゴという名前の魚が図鑑にも載っているのです!
 
なぜウッカリカサゴなのかというと…カサゴに非常に似ていることから、ウッカリしていて新種と気づかなかった、うっかりしているとカサゴと混同してしまうから…などの説があるようです。
実際に市場などで見かけることがあっても値札にウッカリカサゴの名称が書かれることはほぼ無いです。
さて、うっかりしていると見落としてしまうという本家との違いですが、一番の見分け方は体側の白い斑点が褐色で縁取られているかです。斑点が縁取られておらず、不明瞭ならばカサゴ。縁取られていて斑点が明瞭ならばウッカリカサゴです。他にも最大体長や胸鰭の軟条という筋の本数も違います。
 
気になる味の方ですが…本家のカサゴに評価劣るという記事をちらほら見かけましたが、それとは逆に美味だ!というという記事もたくさん見つけました。ウッカリカサゴはカサゴと違い、水深60m~940m(通常150mまで)という深い海に生息しているので、いい意味で違った味わいを楽しめるカサゴといったところでしょうか。因みにカサゴは生息水深2m~43mと比較的浅めのようです。〔注:日本産魚類検索 全種の同定 第3版より〕
とても似ている魚でも中身がこんなに違うなんて、改めて魚の奥深さを実感しますね。
最後にとても比較しやすい写真が撮れましたので載せます。左がウッカリカサゴで右がカサゴです!皆様も機会がありましたら、是非見わけに挑戦してみて下さいね(^^)
TOPへ戻る