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きぶなくんの市場のお魚雑学ブログ(魚以外もあるよ!)

サワラのお話

2021-03-15
鰆(サワラ)は春の魚?冬の魚?

気温も徐々に上がり始め、いよいよ春の兆しが見えてきました!市場ではサワラの姿をよく見かけます。魚へんに春と書いて鰆(サワラ)と読みますが、宇都宮の市場も含めて関東ではサワラが美味しいとされているのは産卵前の12月から2月の間の真冬の時期なのです。『寒鰆(かんざわら)』といって、時期の外れたサワラとは比較にならないほど脂がのっていて美味しいです!

 

では冬に美味しいサワラはなぜ魚へんに春と書くのか…

 

その理由はサワラが古くから主に西日本で人気がある魚であったことに由来します。

 

なぜ西日本で人気があったのかというと、実は瀬戸内海はサワラの産卵場となっており、水温が15℃くらいになる4月から5月になると「魚島」と呼ばれるほどにサワラが大量に押し寄せ、大漁になるからだそうです。

特に岡山県は旬を迎えたサワラの為だけに競りの時間が10分繰り上げられ、『全国のサワラの値段は岡山で決まる』と言われているほどです。

 

ちなみに関東と西日本でなぜ旬が違うのかというと、サワラの回遊ルートと関東関西の食文化の違いともいわれているようです。関東では産卵期前の栄養を蓄えたものが好まれ、関西では卵(真子)や白子などが好まれています。つまり春と冬、旬が2つあるとも言える魚だったわけなんですね~。

これだけサワラが西日本に愛されているなら、ご当地で旬の春の字があてられている事にも納得です!これからもまだサワラの旬は続きます。新鮮なサワラ、おすすめですよ~(^^)

 

…最後に余談ですが、『岡山サワラ大使』の初代は岡山県倉敷市出身の星野仙一氏らしいです!
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