きぶなくんの市場のお魚雑学ブログ(魚以外もあるよ!)
新年のご挨拶と豆知識
2023-01-11
宇都宮市場で見られるウサギに因んだ魚たち
新年あけましておめでとうございます!きぶなくんです!
毎月コツコツと更新してきたお魚ブログですが、今年で2年目に突入しました!更新のたびに本当にたくさんの方々から嬉しい反響をいただくことができ、私自身このブログにやりがいを感じております!本年も昨年と同様にメキメキ更新していきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします!
一方で『きぶなくんの海の生き物講座』活動の方も年々オファーが増えてきており、今年も一人でも多くの方へ海の生き物や水産物の魅力をお伝えする為、精力的に活動していきたいと思っております!
さて…
令和五(ギョ)年一発目のブログですが、昨年と同様に干支に因んだ魚を紹介いたします!
今年の干支は『兎』ですね!
実は、宇都宮市場でもウサギの名前に縁のある魚を時折見かけることがあります。
まずは『ウサギアイナメ』です!
恐らく市場に勤めている方でも初めて名前を聞いた…という方がいるかもしれません。実はこのウサギアイナメは別名『アブラコ』と呼ばれており、市場で流通する際には後者のアブラコの名前が使われることが多いです。(魚図鑑で調べる際には標準和名であるウサギアイナメで検索をしてください。)実際に昨年の7月頃にアブラコの名前でウサギアイナメが貞正に入荷されたことがありました。
このウサギアイナメは主に北海道やベーリング海などの寒い海に分布しており、大きくなると約80㎝にもなる大型のアイナメの仲間です。体が大きいためか顔つきが普通のアイナメよりもドッシリとしており、その様子がまるで餌をほおばったウサギの顔に見える為、ウサギアイナメ…となった説があるようです。
次に紹介する魚は『アイゴ』です!
この魚は関東ではあまり食べられることの少ない未利用魚ですが、主に瀬戸内などの関西圏で非常に美味しく食べられている魚です。アイゴは雑食性で長い腸を持つ為、水揚げ方法や鮮度管理次第で内臓の臭みが肉に移ってしまう…という非常にデリケートな魚でもあります。
さて、なぜこのアイゴがウサギに縁があるのかというと、実は英名を『Rabbit fish』といい、直訳すると『兎魚』になるわけです。どうやら顔つきや藻類などのエサを食べる姿がウサギを連想させるとのこと。(注:『Rabbit fish』は一方でギンザメという深海魚を指すこともありますが、ここでは割愛させていただきます。)
アイゴは宇都宮の市場でも見かける事の少ない魚ですが、生態や味など非常に興味深い魚なので機会があればじっくりブログで紹介したいと思います!
今回はウサギに縁のある魚を2種類紹介させていただきました!
今年は兎年で『飛躍の年』でもあります!ウサギアイナメやアイゴがぴょんぴょん跳ねるかは置いておいて、今年は私たちにとっても兎のように飛躍できる…そんな一年にしていきたいですね!
写真は左がウサギアイナメ(アブラコ)、右がアイゴです。