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きぶなくんの市場のお魚雑学ブログ(魚以外もあるよ!)

カサゴの話

2022-07-04
宇都宮で発見!未利用魚『ミノカサゴ』!
市場ではおなじみの魚であるカサゴですが、ひとえにカサゴと言ってもたくさんの種類が存在します。中には宇都宮の市場でたま~にしか入ってこない種類もいるわけですが…
今回ご紹介するのはド派手な見た目が特徴的な『ミノカサゴ』です!
 
このミノカサゴは、あまり市場では流通せずに主に水揚げされた港やその周辺の魚屋さんなどで格安で販売されてしまう魚です。なぜ格安で販売されてしまうのかというと、ミノカサゴはまとまって水揚げされる事が少なく、大きな毒針を持つので出荷に手間がかかる割にあまり売れない、食材としては有名ではない為に価値が低い…などの理由があるからだと言われております。
ミノカサゴのように一定の価値がつかず、市場になかなか出回らない魚の事を『未利用魚・低利用魚』と言います。この未利用魚というワードは、近年SDGsの「海と海の資源を持続可能な方法で利用する」という目標から、世間的に注目を浴びているワードでもあります。
 
また、先ほど価値の低いと書きましたが、ミノカサゴをはじめとする未利用魚の中には味が非常によく、テレビなどの紹介をきっかけに大ブームを巻き起こす(…かもしれない)ダイヤの原石的な魚が多いのも事実です。
 
さて、前置きが長くなってしまいましたが今回はミノカサゴのお話しです!
ミノカサゴは体の縞模様と大きな鰭(ヒレ)が特徴的なカサゴの仲間です。大きな胸鰭を広げて海中を優雅に泳ぐ為、英名を『Luna lionfish』(月型の鰭を持つライオンのような魚)と言います。食材としてはあまり有名ではありませんが、逆にダイバーや海水魚愛好家、危険生物が好きなキッズの間では超有名な魚でもあります。
 
そんなミノカサゴですが、カサゴの仲間であるが故に味が非常に良いという話もあり、私自身いつの日か刺身でミノカサゴ本来の味を確かめたいというのが夢でした。
そして今回はお客様の協力のもと『ミノカサゴのお造り』を特別に作っていただきました!
気になる味の方ですが…身の味は淡泊ながら甘味があり、脂もほどよくのっており非常に美味!皮の焼き目が味をさらに引き立てていて最高でした!やはり聞いていた通り…ミノカサゴは非常に美味しい魚でした。
 
ミノカサゴのように、入荷の少ない未利用魚は県内での流通量が極めて少なく、見かけただけでもラッキーな事だと思います。聞きなれない魚だから…と敬遠するのではなく、好奇心や遊び心を持って食べてみると新しい感動が待っているかもしれません。
私自身これからも宇都宮で未利用魚を発見したら、その魅力をこのブログで随時紹介していきたいと思っています!
 
追記…この度、ミノカサゴのお造りを作ってくださった『まん蔵』様。写真のご協力と美味しいお魚をいただき、本当にありがとうございました。
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